賽の河原

sainokawara02.jpg

金門の上に位置し、死者の魂が集まるとされている河原です。三途の川のほとりにあり、親に先立ち亡くなった子どもが集まるとされています。子どもはそこで両親のために祈りながら、自らも成仏を願って河原の石で仏塔を造ります。完成間近になると必ず地獄の鬼に倒されやり直しになりますが、それでもただ一心に石を積み上げるという苦しみを負っています。賽の河原の子どもたちは、願いが聞き届けられ地蔵菩薩が訪れた時、ようやくその苦しみから解放されます。

この信仰は、親より先に死ぬことが重罪である、と考えていた当時の日本文化をよく反映しています。また、願うことによって最後には救われるという点にも、仏教の特徴が表れています。

大山の賽の河原にも石が積み上げられていますが、佐陀川が増水すると全てを押し流していきます。その荒々しい水の流れが地獄の鬼と重なり、賽の河原信仰に結び付いたと考えられます。

また、大山では死者に出会える場所とも言われ、祖先を敬う人々が集まります。人々の魂が集まる場所に常に地蔵菩薩の力が届くよう、賽の河原は金門の内側に位置しているのです。

周辺マップ


上へ戻る