大山における沢や尾根の名称統一について

従来から大山の沢や尾根の名称について、曖昧な名称や誤った名称が用いられており、遭難事故発生時等の対応の大きな障害となったり、登山者のルート誤りの原因となっていることが指摘されていました。
そこで大山遭難防止協会では、この度大山の北壁・正面・南壁・東壁の沢や尾根の名称を整理したイラスト概念図を、登山者向けに作成しました。

地元大山寺をはじめ多くの方々からの資料をもとに、鳥取県山岳協会、鳥取県勤労者山岳連盟と協力して作成したこの概念図が、今後大いに活用されることを願っております。

正しい名称の認識と安全な登山につなげていくため、多くの登山者の方々へ「大山(北壁・正面・南壁・東壁)概念図」による名称をご承知いただきますようお願いします。

「大山(北壁・正面・南壁・東壁)概念図」の特徴・効果

  1. デフォルメしたイラストなどではなく、大山北壁の写真に直接統一した名称を記入してあるため、大山に詳しくない登山者でも自分の通るべきルートの選定、現在位置などが明確に認識できます。
     
  2. 万が一の事故発生時に救助参加者、特に航空捜索者が通報位置を誤りなく認識でき、迅速正確な救助活動に結びつきます。
     
  3. 登山客からの各種問合せに対し、正しい回答を行うことができます。

 

名称の具体的統一例

  1. 「行者谷コース」と言われている元谷から5合目付近への登山ルートが実際には行者谷を通っていないため、「行者登山道」とした。
     
  2. 二本に分かれている弥山尾根は見る方向で全く逆の名称となっていたのを、「西稜」「東稜」と統一した。
     
  3. 大山初の遭難事故に遭い、谷や碑柱の名称にもなっている戦前の山岳団体は、調査の結果「草鳴社」が正しく、名称を統一した。 等々
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